自営業やフリーランスの方が老後資金のために不動産投資しようとする場合、本業の資金が必要でなかなか不動産投資する資金がないということがあるかもしれません。そんなときに少額から投資できるREITがありますが、果たしてREITは、現物不動産投資の代わりになるでしょうか?REITと不動産投資の比較していきます。
REITの投資は、不動産投資の代わりにはならない

REITと現物不動産投資は全くの別物です。REITによって不動産投資の代わりにはなりません。
その理由の一つ目が、REITは不動産投資ほど儲からないということです。不動産物件は、いい物件を探したり、リノベーションやリフォームを工夫して利回りをあげられます。
中古戸建の場合などは、利回り10%も得られますが、REITの場合は自分で工夫できません。その分、利回りに限界があるのです。

またそのほかの理由としては、REITは収益の20.315%税金がかかります。この税金は必ず取られるものになります。
しかし、現物不動産投資の場合には、青色申告控除が使えたり、事業に使う経費を差し引くけます。不動産投資に使う新聞図書費や、打合せに使う接待交際費、通信費、減価償却費など様々な経費を所得から差し引けます。
このように現物不動産では様々な節税ができるのですが、REITの場合にはいつも20%の税金を取られることになります。
この2点において、REITは不動産投資の代わりにはなりません。
しかし、REITそのものは、いい投資なのでREITのメリットについてなども見ていきましょう。
REITとは

REITとは、不動産投資信託のことで、Real Estate Investment Trustの略です。日本のREITは、Jが頭についてJ-REITです。
REITは、ファンドとして投資家から資金を集め、その資金を不動産に分散投資し、入ってきた家賃や売却益を投資家に分配するというものです。
REITの特徴としては、取引所に上場しているため株式のように売買が可能です。投資額は、数万円からの少額投資が可能になっています。

複数の物件や地域の不動産に分散投資できます。つまり不動産物件の集まりを投資できるというイメージです。
REITについて、詳しくは、こちらの記事を参照して下さい。
REITに投資した方がいいメリット

REITに投資した方がいいメリットは以下の通りです。
- 分散投資できる
- 流動性がある
- 価格の透明性がある
分散投資できる

REITに投資すれば複数の不動産物件に投資することになります。普通の不動産投資の場合には、一つの物件を購入し運用していきますが、その物件に自然災害など何かあったらそのまま損失を受けますし、空室になったら家賃が入ってこなくなります。
しかしREITの場合には複数の物件に分散投資できているので、安定的にリターンを受けられます。
流動性がある

REITは、株式と同じように上場されているので流動性があります(売買しやすい)です。REITならば自由に売買できますが、現物不動産投資の場合には、すぐに売却するのは難しいのです。比較的売りやすい都内のワンルームマンションであっても、売却できるまで最低1週間はかかります。
価格の透明性がある

REITは上場しているため価格に透明性があります。一方で現物不動産投資の場合には、それぞれの価格交渉で決まるため一般に公開されている価格とは違った取引がされています。その点で、REITは透明性があり扱いやすいのです。
現物不動産投資した方がいいメリット

現物不動産投資した方がいいメリットは以下の通りです。
- 融資によりレバレッジをきかせられる
- 利回りがいい
- 相続時の課税で得になる
順に説明していきます。
融資によりレバレッジをきかせられる

不動産投資のメリットとしては、融資を受けることで少ない自己資金で大きな物件を購入できることです。例えば、200万円の現金があった場合に、REITを購入できます。REITの利回りが5%と想定すると年間10万円のリターンがあります。
一方で不動産投資の場合には、融資を受けて2000万の物件を購入できるかもしれません。2000万で利回りが同じ5%だったとしても、2%の利子を払って、年間60万の収入になります。
つまり不動産投資の方がレバレッジがきくのです。
利回りがいい

REITの分配金利回りは3~6%程度となっていますが、現物不動産投資の場合には自分の工夫次第では10%程度リターンを得ることも可能です。
同じ投資として、3%と10%では毎年入ってくるお金が全く違ったものになってしまいます。
現物不動産投資の方が利回りはいいのです。
相続時の課税で得になる

税金に関しては、前にも説明しましたが不動産投資の場合は、経費などで節税できます。
その他に、相続税評価額はREITの場合は時価になりますが、現物不動産投資の場合は時価の3割程度まで下げられる場合が多いのです。不動産の評価方法が、時価ではなく路線価と固定資産税評価額で算定されるので実際の時価よりも下がるのです。
まとめ

自営業やフリーランスの方が老後資金のために不動産投資しようとする場合、本業の資金が必要でなかなか不動産投資する資金がないということがあるかもしれません。そんなときに少額から投資できるREITがありました。
しかし、REITと現物不動産投資は全くの別物です。REITによって不動産投資の代わりにはなりません。
中古戸建の場合などは、利回り10%も得られますが、REITの場合は自分で工夫できません。その分、利回りに限界があるのです。
REITとは、不動産投資信託のことで、Real Estate Investment Trustの略です。日本のREITは、Jが頭についてJ-REITです。
REITに投資した方がいいメリットは以下の通りです。
- 分散投資できる
- 流動性がある
- 価格の透明性がある
現物不動産投資した方がいいメリットは以下の通りです。
- 融資によりレバレッジをきかせられる
- 利回りがいい
- 相続時の課税で得になる
十分に資金がありちょっとした時間を作れるならば不動産投資して、自営業やフリーランスの本業が忙しかったりまとまった資金が無いときにはREITによる投資もいいでしょう。

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