自営業やフリーランスが分散投資するには、全世界株VTと全米VTI

金融投資

世界の株式に分散する全世界株VTと、全米の会社に分散投資する全米VTIは、ともに優秀な投資先です。どちらに投資すべきかということがありますが、どちらも優秀な投資先になっています。自営業やフリーランスの方が老後資金のためやFIREのためにどちらに投資したらいいかの指標となるよう解説します。

VTもVTIも立派なインデックス投資

インデックス投資とは指数(インデックス)に連動した商品を買う投資になります。世界には様々な指数があり、アメリカの大企業が入っているS&P500や日経平均などがあります。指数に連動するとは、指数と同じに株価が動くように個別銘柄を多数購入しているイメージです。

S&P500やVTIというインデックス投資は、アメリカごと購入するという投資になります。つまりアメリカの右肩上がりな市場を信じて投資するというものです。

一方で、VTは世界の企業に分散投資できるインデックス投資になります。どちらも立派な老後資金のための投資になります。

また運用していく上でインデックス投資が高配当ETFと違うのが、配当金が出ないということです。インデックス投資の場合には、株価が上がるのを待って、売却していき利益を得るというものになります。

VT(全世界株)、VTI(全米株)それぞれの投資に向いている人

全世界株VTの投資に向いているのは次のような人です。

  • 世界の企業に分散投資したい人
  • アメリカ市場だけに投資するのはリスクと感じる人
  • 多くの銘柄に分散投資したい人

一方で全米株VTIの投資に向いているのは次のような人です。

  • 過去のパフォーマンスから購入したい人
  • アメリカ市場を信じる人
  • 少しでも手数料を下げたい人

それぞれのいい点、悪い点は後から説明していきますが、向いているひとは以上のような人です。自分の考えにあった投資先を選んでみて下さい。

VT(全世界株)とVTI(全米株)を比較してみる

VTとVTIを比較してみましょう。

保有銘柄数

保有銘柄は、VT(全世界株)は約47か国の約8,000銘柄を構成しています。一方でVTI(全米株)は、米国市場全体の会社をほぼ100%カバーする約3,600銘柄で構成されています。

VTは全世界の株式市場の98%をカバーしています。先進国、新興国市場の株式を含んでいますが、米国中心となっています。

セクター

VT(世界株)が投資している銘柄のセクター(分野)は次のようになります。

セクター構成割合
テクノロジー19.87%
金融14.59%
一般消費財12.47%
ヘルスケア12.05%
資本財10.53%
電気通信9.11%
生活必需品7.04%
素材4.90%
不動産3.46%
エネルギー3.10%
公益2.89%

2020年1月では金融が20%を超えていたのですが、IT企業の成長によりテクノロジーの割合が増えています。IT企業のセクターは景気の影響を受けやすいので今後も変化していく可能性があります。

2021年4月時点のVTIの構成銘柄のセクターは次のようになります。

セクター構成割合
テクノロジー23.46%
金融13.91%
ヘルスケア13.90%
一般消費財12.02%
電気通信10.53%
Industrials9.44%
消費者防衛5.84%
yahoo finaceより

大きな配分になっているセクターは、テクノロジー、金融、ヘルスケアとVTと似た構成になっています。

上位銘柄

VT(世界株)もVTI(全米株)もどちらも似た上位銘柄となっており米国企業が強いということがわかります。

銘柄VT(全世界株)【%】VTI(全米株)【%】
アップル2.884.74
マイクロソフト2.564.48
アマゾンドットコム1.933.37
フェイスブック0.911.58
アルファベット0.881.55
アルファベット0.881.46
テスラ0.751.31
騰訊控股[テンセント・ホールディングス]0.73
JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー0.661.15
アリババ・グループ・ホールディング0.62
バークシャー・ハサウェイ1.09
ジョンソン・ジョンソン1.06

国別構成比率

VTI(全米株)はアメリカ100%ですが、VT(全世界株)の国別構成比率は次のようになっています。

地域構成比率
北米46%
欧州26%
新興国15%
太平洋諸国13%

全世界株といっても、アメリカ株が半分近くを占めています。新興国などにも投資できるのがVTの特徴です。

管理費用

ETFで購入する場合には、VTの管理費が0.09%、VTIの管理費が0.03%です。投資信託で購入する場合には、VTの管理費が0.212%、VTIの管理費が0.162%となっています。

どちらもVTIの方が管理費は安いですが、8000以上の銘柄に分散投資できる
VTも十分に安いのではないでしょうか。

株価の比較

VT(全世界株)とVTI(全米株)の株価(チャート)を比較してみましょう。

赤線がVT(全世界株)で、緑線がVTI(全米株)です。
2011年までは同じ感じで推移していますが、それ以降のパフォーマンスはVTIであるアメリカ株の方がいいことがわかります。10年で米国株は約3倍、全世界株は約2倍です。最近のパフォーマンスで見るならVTIがおすすめかもしれませんが、未来どうなるかは分かりません。

VTもしっかり成長しているのでおすすめではあります。

米国株VTIがおすすめな理由

米国株VTIがおすすめな理由は、以下の通りです。

  • 成長するアメリカ市場に投資した方がいい
  • 米国企業はグローバル企業
  • 超長期で成長しているのはアメリカだけ

順に説明していきます。

成長するアメリカ市場に投資した方がいい

まず世界株を購入すると低成長な国の株も購入することになります。アメリカのように成長しているところにのみ投資するほうが効率いいということがあるのです。

アメリカは、GDPが世界最大であり、人口も増え続けている先進国という特徴があります。さらには、IT革命を起こしているのはほとんどがアメリカの会社です。

そして、占星術的に見ても2020年から風の時代に入りIT分野は今後もさらに成長していくことが分かります。ITの成長とアメリカの成長はともにあることを考えると、アメリカに投資するのはいいのではないでしょうか。

詳しくは、こちらの記事に書いてあります。

米国企業はグローバル企業

米国企業はほとんどがグローバル企業なので、世界に投資しなくても既に世界市場に投資しているようなものなのです。新興国などこれから成長していく可能性のある国もアメリカ企業が進出しているので、成長を取り込めます。

超長期で成長しているのはアメリカだけ

1700年代からアメリカの株価は成長し続けています。それだけ長い間成長し続けているため、今後も成長していく可能性が高いと言えます。例えば日本株は、ここ30年くらい全く成長していません。

世界大恐慌、リーマンショック、コロナショックとあっても全ての暴落を乗り越えて成長してきているのがアメリカ市場になります。

世界株VTがおすすめな理由

世界株VTがおすすめな理由は以下の通りです。

  • 米国市場は成長していない時期もある
  • 未来もアメリカがトップであるとは予測できない

順に説明していきます。

米国市場は成長していない時期もある

米国市場は、例えば1966年2月から1982年8月はほとんど成長していないというような時期があるのです。16年もの間アメリカといえども成長していないのです。アメリカ株に投資すれば必ず成長するというのは、期待しすぎということになります。

また2000年代も新興国に負けている時期もあるのです。

未来もアメリカがトップであるとは予測できない

現在はアメリカのGDPが世界トップではありますが、中国に抜かれるのは間違いないのです。そうなってきたときに、果たしてアメリカにだけ投資していればいいのかということがあります。

わざわざ国を自分で選ぶのではなく、世界で勢いのあるところに多く投資できる世界株に投資していた方が安全なのではないかということなのです。

ではどちらに投資すればいいのか?

アメリカ株と世界株のメリット・デメリットについて見てきましたが、トータルで見たらどちらに投資すればいいのでしょうか。それは、これらの情報を元に個人で判断して頂ければと思います。

あくまで私個人としては、占星術の観点からしても今後数十年はアメリカに投資しても大丈夫ではないかと思っています。当面は、アメリカの方がリターンが多いのではとも考えています。

一方で、アメリカも含んでいるVTも投資先としてはいいのではないかと思っています。

参考にフリーランスの私の場合

私の場合は、税金対策になるiDeCoでは楽天・全米株式インデックス・ファンド(VTI)を購入しています。さらに、楽天証券のSPUを獲得するために楽天・全世界株式インデックス・ファンド(VT)をNISA口座で少しだけ積み立て投資しています。

楽天市場でのポイントが+1倍になるには、楽天証券で投資信託を500円以上購入し、1ポイント以上のポイント利用する必要があります。

その条件をクリアするために楽天・全世界株式インデックス・ファンドVTを購入しているのです。

実際には、iDeCoで右肩上がりな全米の株に投資して老後資金を増やし、NISA口座では不動産物件のいざというときのメンテナンスで必要なお金をVTで運用しています。

投資信託とETFどちらでインデックス投資するといい?

VTもVTIも投資信託、ETFとどちらで投資すればいいでしょうか?
投資信託とETFでは、投資信託は上場していないとかETFは上場しているという違いがありますが、実際に運用していると一番の違いは取引の違いです。
ETFは普通の株式を購入するようにリアルタイムに市場価格を見て購入していきます。ETFは指値や成行で購入するのですが、投資信託はいくらで購入するかなどを指定します。

つまり簡単に言えば、ETFは株価で購入するため例えばVTが1株14000円の場合には、14000円単位でしか購入できません。一方で投資信託は、証券会社によっては100円単位から購入できます。投資信託の方が小さい単位で購入できるのです。

またSBI証券以外では、ETFの積立投資ができないという特徴もあります。

では、投資信託の方がいいかというとETFにもメリットがあります。それは、手数料が少しだけETFの方が安いのです。

私の場合は、細かい単位で購入できることと、積立投資したいことからVTIもVTも投資信託で行っています。

まとめ

世界の株式に分散する全世界株VTと、全米の会社に分散投資する全米VTIは、ともに優秀な投資先です。自営業やフリーランスの方が老後資金のためやFIREのためにどちらに投資したらいいかの指標となるよう解説しました。

S&P500やVTIというインデックス投資は、アメリカごと購入するという投資になります。一方で、VTは世界の企業に分散投資できるインデックス投資になります。

全世界株VTの投資に向いているのは次のような人です。

  • 世界の企業に分散投資したい人
  • アメリカ市場だけに投資するのはリスクと感じる人
  • 多くの銘柄に分散投資したい人

一方で全米株VTIの投資に向いているのは次のような人です。

  • 過去のパフォーマンスから購入したい人
  • アメリカ市場を信じる人
  • 少しでも手数料を下げたい人

そして、VT(全世界株)とVTI(全米株)を保有銘柄数、セクター、上位銘柄、国別構成比率、管理費用、株価で比較してきました。

米国株VTIがおすすめな理由は、以下の通りでした。

  • 成長するアメリカ市場に投資した方がいい
  • 米国企業はグローバル企業
  • 超長期で成長しているのはアメリカだけ

世界株VTがおすすめな理由は以下の通りでした。

  • 米国市場は成長していない時期もある
  • 未来もアメリカがトップであるとは予測できない

アメリカ株と世界株のメリット・デメリットについて見てきましたが、トータルで見たらどちらに投資すればいいのでしょうか。

あくまで私個人としては、占星術の観点からしても今後数十年はアメリカに投資しても大丈夫ではないかと思っています。当面は、アメリカの方がリターンが多いのではとも考えています。

VTもVTIも投資信託、ETFとどちらで投資すればいいでしょうか?ETFは株価で購入するため例えばVTが1株14000円の場合には、14000円単位でしか購入できません。一方で投資信託は、証券会社によっては100円単位から購入できます。投資信託の方が小さい単位で購入できるのです。

全世界株VTと全米株VTIの特徴を比較してきましたが、それらの情報からどちらに投資すべきかは個人の判断になります。是非、情報をもとに投資をしてみて下さい。

※紹介した投資手法は、参考として読んで下さい。投資はリスクがありますので、投資については自己責任でお願い致します。

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