自営業・フリーランスが老後資金を貯めながら高配当を受け取る
自営業・フリーランスが老後資金を貯めながら、リスクを低く高配当を得る方法をお伝えしていきます。
この記事で紹介する投資は、こんな人におすすめです。
別の記事で紹介している自営業・フリーランスの方におすすめのS&P500以外で、高配当(定期的にお金を受け取れる)な投資信託やETFがいいという方におすすめの投資を紹介します。
米国高配当ETFを利用する
おすすめするのはやはり米国ETFです。
ETFとは、投資信託の一種で上場投資信託といいます。
企業ひとつひとつの銘柄ではなく、複数企業が集まったTOPIXやS&P500などの指数に連動するように運用される投資信託になります。
そのため、分散投資できるメリットがあります。
他の記事、
でも紹介していますが、アメリカの市場は成長傾向にあります。ここ200年間で米国株は60万倍にもなっているのです。
その記事でおすすめしているS&P500という米国を代表する500社の指数に連動しているETFがあります。
今回紹介するのは、その中でも高配当の銘柄に絞ったETFになります。
つまりそのETFに投資していれば、自営業・フリーランスの方が老後資金の資産を増やせるだけでなく定期的にお金(配当金)も受け取れるのです。
その配当金を再投資すれば複利の(利息が利息を呼ぶ)効果が得られます。
老後資金を貯めながら沢山お金を受け取れるSPYDとは
SPYD(SPDR Portfolio S&P 500 High Dividend ETF)とは、S&P500を構成する銘柄の中で、配当利回り上位80銘柄を集めたETFです。
提供しているのは米State Street(ステート・ストリート)社という世界第3位の資産運用会社になります。
SPYDの基本情報は、次のようになっています。
銘柄数 | 80 |
純資産額 | 23.8億ドル(約2,620億円) |
配当利回り(TTM) | 4.68%(2016年~2019年の平均) |
経費率 | 0.07% |
設定日 | 2015/10/21 |
作られたのがまだ2015年末と歴史が浅いため資産運用額も少な目になっています。
S&P500の中の高配当株80銘柄を集めているだけあって、配当利回りは高めです。配当利回りが高くなると経費率(コスト)が0.4%~0.5%と高くなるのが一般的ですがSPYDは0.07%ととても低いのです。
SPYDの特徴
SPYDは、基本的には80銘柄均等に投資しています。ですから、しっかりと分散投資できています。
さらに年2回、株価の上昇や減配などにより利回りの低くなった銘柄は外れて、別の高配当の銘柄が入ってきます。
SPYDの銘柄構成は次のようになっています。
不動産(REIT) | 17.6% | 生活必需品 | 8.8% |
一般消費財 | 17.5% | 素材 | 6.2% |
金融 | 13.8% | ヘルスケア | 5.0% |
エネルギー | 13.4% | 通信サービス | 5.0% |
公益 | 9.1% | 情報技術 | 3.7% |
SPYDは、不動産(REIT)、一般消費財、エネルギーで全体の半分くらいを占めていますが、半年に1回配分が変わります。
不動産セクターは、利回りが高いため、高い比率になっています。
情報技術やヘルスケアは、高配当銘柄が少ないため、ほとんど組み込まれていません。
これは、例えば、Googleやアマゾンなどはまだ成長する会社であって、利益を自己投資に回した方が事業を拡大するため、その方が株主に還元できるという考えなのです。
ファンドの組入上位銘柄は、次のようになっています。
銘柄名 | 保有株数 | 保有比率 |
Invesco Ltd. | 2,365,520 | 1.72% |
Regions Financial Corporation | 2,261,655 | 1.59% |
Xerox Holdings Corporation | 1,578,113 | 1.57% |
Comerica Incorporated | 660,012 | 1.53% |
ジョンソン・エンド・ジョンソンやP&G、コカ・コーラ、マクドナルドなどの優良銘柄は含まれていません。
SPYDのデメリット
個別銘柄で見た時に投資対象にしないような銘柄も入っているというのがデメリットです。
株価の上昇しているアメリカ市場ですが、配当利回りが4%を超える株というのは、成長性や将来性が疑問視されていて、あまり評価されないような銘柄も入っています。
自営業・フリーランスの人におすすめしていたS&P500とSPYDの比較
このサイトでおすすめしているS&P500とSPYDを比べた場合、2017年半ばまではS&P 500のパフォーマンスを上回っていましたが、その後は、S&P500に差を付けられています。
画像参照(【SPYD】~配当金生活におすすめ!米国高配当株式ETFの決定版♪~)
特にコロナショックのときの下げ幅は、SPYDの方が大きくなっています。
リターン(どれだけ年に増えるか)についての比較は次のようになっています。
画像参照(【SPYD】~配当金生活におすすめ!米国高配当株式ETFの決定版♪~)
リターンを見ると、大かたはS&P500と追従しているのが分かります。
過去10年の間で見ると、S&P 500の年平均リターンが13.97%、S&P 500 High Dividend Indexの年平均リターンは13.85%とあまり変わりません。
まだSPYD自体は、5年しか期間が無いのでなんともいえませんが、これで高配当があるのはいいかもしれません。
自営業・フリーランスが老後資金を貯めるのにSPYDを購入していい?
結論から言うと、メインをS&P500に投資し老後資金を作り、さらに余裕資産でSPYDに投資するというのがおすすめです。
割合としては、自己資金の80%をS&P500に投資し、20%をSPYDというのがおすすめです。
ETFの中で高配当株を集めると、減配(配当が少なくなる)のリスクがありますが、SPYDの場合にはS&P500に入っている銘柄で安定していますし、仮に減配された場合にはSPYDの構成から外れて別の銘柄が入ってきます。
利回りが4%を超えていて経費率0.07%というのはかなりいいので、余剰分をSPYDに回して配当生活を送るのもいいかもしれません。
その他に高配当を受け取れる米国ETFのご紹介
自営業・フリーランスの方が、老後資金を貯めながら配当も沢山受け取っていく場合、人気の米国高配当ETFはSPYD以外に、HDV・VYMというものがあります。
順に説明していきます。
HDVとは
HDVとは、ブラック・ロック社が運用するiシェアーズ・コア高配当株ETFのことです。財務状態が健全であり、配当支払いの持続が高い企業の上位75銘柄程度を構成としています。
投資家に配当を支払うことのできる資金余力によって比重を決めています。
HDVは安定した運用を目指しているようで、連続で増配する銘柄も多く含まれているため、高配当を目指せます。
2020年4月現在で、配当率が3~4%、経費率が0.08%です。
VYMとは
VYMとは、バンガード社が運用するバンガード・米国高配当株式ETFのことです。
アメリカ大型株の中から、配当利回りが高い上位400社程度を対象としています。VYMは米国高配当ETFの中で一番人気があり、唯一リーマンショックを経験しているため、信頼があります。
しかし、他の高配当ETFと比べると利回りが低いのです。
2020年5月現在、配当率2~4%、経費率が0.06%です。
SPYD・HDV・VYMの比較
SPYD、HDV、VYMの比較すると次のようになります。
VYM | HDV | SPYD | |
設定年 | 2006年 | 2011年 | 2015年 |
経費率 | 0.06% | 0.08% | 0.07% |
銘柄数 | 約400 | 75 | 80 |
組み換え回数 | 年1回 | 年4回 | 年2回 |
純資産総額 | 約2.7兆円 | 約5840億円 | 約1990億円 |
配当利回り | 2.63% | 3.38% | 4.34% |
経費率については、どれも同じくらいなのです。
銘柄数については、多い程分散できちえると思われますが、20~30銘柄でも十分と言われているので、多ければいいという訳ではありません。
配当利回りについては、SPYDが高くなっています。
組み入れ回数については、回数が少ない方がパフォーマンスがいいと言われておりHDVの4回というのは少しおおいかもしれません。
やはりおすすめは、S&P500から選抜されているSPYDがいいのではないでしょうか。
DMM株・楽天証券でSPYDを購入できる
SPYDは、ネット証券の中ではDMM株、楽天証券で購入可能です。
中身については同じになるので、どちらのネット証券でもいいでしょう。
楽天証券では、検索窓にSPYDと入力すればSPYD SPDR ポートフォリオS&P 500 高配当株式ETが出てきます。楽天証券でのSPYDのチャートは次のようになっています。(2020年11月現在)
コロナショック以降、回復しているのが分かります。
DMM株の場合には、米国ETF売買手数料が無料でSPDR S&P 米国高配当株式 ETFというものがあります。
まとめ
自営業・フリーランスが老後資金を貯めながら、リスクを低く高配当を得る方法をお伝えしてきました。
次のような方におすすめでした。
おすすめするのは米国ETFの中のSPYDというものです。
SPYD(SPDR Portfolio S&P 500 High Dividend ETF)とは、S&P500を構成する銘柄の中で、配当利回り上位80銘柄を集めたETFでした。
S&P500の中の高配当株80銘柄を集めているだけあって、配当利回りは高めです。配当利回りが高くなると経費率(コスト)が0.4%~0.5%と高くなるのが一般的ですがSPYDは0.07%ととても低いのです。
SPYDのデメリットとしては、個別銘柄で見た時に投資対象にしないような銘柄も入っているという事です。
このサイトでおすすめしているS&P500とSPYDを比べた場合、2017年半ばまではS&P 500のパフォーマンスを上回っていましたが、その後は、S&P500に差を付けられています。
自営業・フリーランスの方が、老後資金を貯めながら配当も沢山受け取っていく場合、人気の米国高配当ETFはSPYD以外に、HDV・VYMというものがありました。
SPYDは、ネット証券の中ではDMM株、楽天証券で購入可能です。
投資している感覚を得るために配当金を受け取るというのもいいかもしれません。S&P500とSPYDを組み合わせるのがいいでしょう。
※紹介した投資手法は、参考として読んで下さい。投資はリスクがありますので、投資については自己責任でお願い致します。
【50万口座突破】アメリカだけでなく日本の高配当株にも分散投資するならLINE証券がおすすめ。キャンペーンも実施中! ETFを購入するなら加入者数ナンバーワンのSBI証券口座【人気記事】
コメント